愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

それから森本君は、自分が抱いたバージンの娘の話しを沢山聞かせてくれた。皆、私と同じだったと笑い飛ばす。それは、私を安心させる為の彼なりの気遣いだったのかもしれない。


でも、森本君と別れ家に帰ると、また気分は落ち込んでしまい夕食もほとんど残してしまった。


あぁ…なんか体がだるい…それに、寒気もする…


体温を測ると…「えぇっ!!…39度?」その数字を見たとたん一気に体の力が抜けていく。


あーダメだー…


母親の車で病院に向かい夜間外来で診察を受けると、眠そうな目をした医者が「はい。夏風邪ねー」と私の顔も見ずにカルテに何か書き込んでいる。


「あのぉ~…明日、海水浴があるんですけど…」


すると、その医者は顔を上げニッコリ笑って言ったんだ。


「行ってもいいけど…死ぬよ!」


医者に死ぬと言われたら、やめるしかない…
早々、家に帰り、母親に沙紀に明日は行けなくなった事を伝えておいてほしいと頼むとベットにもぐり込む。


和弥は明日、行くのかな…


でも、会ったとしても、まともに顔を見れない…余計気まずくなりそうだ。行けなくなって良かったのかもしれない。


あぁ…頭がクラクラする…何も考えられないよ…


次の日は薬が効いていたせいか、ほぼ1日中寝ていた。


皆今頃、海水浴楽しんでいるんだろうな…和弥はどうしてるんだろう。


ボーっとする頭で考える事は和弥の事ばかり。気まずいから会いたくないなんて思ったけど、やっぱり和弥に会いたい。和弥の声が聞きたいよ。



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