愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
呆気にとられ一気に体の力が抜けていく。でもすぐにイラッとして森本君を睨み付けたけど、彼は全く気にする様子もなくスカートの中の手を引っ込める気配もない。
それどころか、私の耳元に熱い息を吹きかけながら「こんなのも…いいだろ…?」なんて囁いてくる。
電車の中でこんな事…いいわけないじゃない!!
「もう!!やめて!!」
周りの人達に気付かれないかヒヤヒヤしながら小声で怒鳴ったものの、心は裏腹に私の体は素直に反応していた。それが恥ずかしくて堪らない。
その事に、きっと森本君は気付いてる。
私、こんなイヤらしい女じゃないのに…どうしちゃったの…?
「なぁ、真央…今日は1日、デートすっか?」
「はぁ?デ、デートって…バカなこと言わないで!」
「次の駅で降りるぞ」
「えっ?えっ?」
電車が徐々に減速し駅に滑り込む。森本君はすかさず私の手を掴みホームに降りると、そのまま階段を駆け下りた。
「待ってよ。森本君…学校どうするの?」
「そんなの、放っとけ!」
彼に手を引かれオドオドしながら付いて行く私だったけど、なぜか嬉しと思う気持ちもあった。
森本君の行動はいつも予想外で、平凡な日々を送っていた私には戸惑いの連続。でも、今度はどんな驚きを私に与えてくれるのか…なんてワクワクして、ちょっぴり期待してたりする。
私、どうかしてるな…
「ねぇ、どこ行くの?」
「んっ?いいとこだ」
駅裏のちょっと怪しげな路地を何度か曲がり、森本君が立ち止った先にあったのは、ラブホテル。
さすがにこれには驚き、青ざめる私。
「ここなら、ゆっくり出来るな!」
「まさか…ここに入るの?私達、制服だよ…それに、お金有るの?」
「真央は心配性だな。平気だって!金は有る。ほら、入るぞ!」
おっかなびっくり玄関を入ると、眼の前に部屋の写真が付いた大きなパネルが現れた。
「こんな所、よく来るの?」
「あぁ…来るよ」