愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

俊の体が覆いかぶさる様に私を抱き締めたと思ったら、そのまま広い調理台の上にうつ伏せの状態で押し倒された。ステンレスのヒンヤリとした冷たい感覚が頬から伝わってくる。


けど、その冷たさも分からなくなるほど俊の熱い体温が背中から伝わってきて戸惑う私。


「昨夜はキスだけだったからな…中途半端で余計悶々だよ。真央の顔がチラついて眠れねぇよ…」


嬉しいはずの俊の言葉なのに、本当だろうか…と、疑ってる私がいる。


「俊はホントに…私の事…好き?」

「はぁ?」

「私の他に好きな娘…居ないの?」

「好きな娘?そんなのいねぇよ!」


私の首筋にキスしながら俊が即答する。


「でも…」

「…木村の事言ってんのか?」


私が沙紀の事言ってるって分かってるんだ…


「沙紀が好きなら…正直に言って欲しい」

「フフフ…やきもちか?そんなに俺の事が心配なのか?」

「だって…」

「だって、何だよ?」

「だって、変だもん。2人…」


すると俊は私から離れ体を起こした。


「浮気なんてする暇ねぇだろ?いつも真央と一緒に居るのに…」

「…………」

「今だって、真央と一緒に居る」


確かに俊は、いつも私の側に居る。他の娘と会う時間なんてない…はず…でも、心配で仕方ないんだよ。


「じゃあ、2人でコソコソと…何話してたの?」


何も言わず黙り込む俊を私は祈る様な気持で見つめた。


お願い…何か言って…


俊…


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