疑惑のグロス

「オレが好きな人は、そ……」


「わ――――!」




言いかけたゆたの台詞に、慌てて大声をかぶせる。


そんなの聞いちゃったら、これからどうしたらいいかわかんないって……!




このままだと顔が大火事になりそうだ。




男の子に優しくされるのは慣れていない。

ましてや、男の子に気持ちを打ち明けられるのなんて――そのまま天に召されてしまいそうだ。


それが、たとえゆただったとしても。

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