期間限定の彼女
しばらくすると
あたしは お母さんに
下へ 来るように 呼ばれた。
「降りてくるね」
「助っ人が必要になったら
呼べよ」
お母さんは 松浦さん抜きで
女同士で話がしたいからって。
「あのね
菜摘さんは 尚輝のどこが好き?」
突然の質問
親の前で どう答える?
正直に 自分の気持ちを 答えたらいいよね?
「俺様なところがあるけど
優しいんです!
あたしのことを 分かってくれてて
そっと 包んでくれるんです」
「そう…あの子が?」
「はい!
あたしには もったいない人です」
「本当なのね?」
「えっ?」
「お父さんが 信用してなくて…
絶対 尚輝があなたに 頼んでるから
聞いてみろって!」
「それはあたしが…
尚輝さんと 釣り合ってないからですか?」
「そうじゃないのよ
疑ってごめんなさいね」
あたしの方こそ
嘘ついて…ごめんなさい!
心でそう言った。