期間限定の彼女


まぁー!
それは 深く考えなくても
これ!今を乗り越えれば
一人っ子だろうが
関係ないこと。


松浦さんの許嫁の話が白紙になれば
良いだけなんだから。



「もー!質問は辞めろよ!
飯が不味くなる」


松浦さんの一言で 質問は
やっと 終わった。


「ねぇーねぇー菜摘さん
これ食べてみて」


大皿に盛ってある春巻きを指差した。


それを取り 一口食べてみることに。


「あっ!美味しいです!」


「そう?失敗作なのに?」


「そんなことないですよ!
海老とかプリプリで…
こんな美味しい春巻食べたの始めてです」


「もー!菜摘さんったら
お上手ね」


「ホントですよー
作り方教えてください」


「いつでも 教えてあげるわよ」


あたしと お母さんは意気投合。


お父さんと松浦さんは
黙って見てるだけだった。


少しは信じてもらえたかな?


でも…あんないいお母さんを
騙してるなんて
心苦しい。

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