期間限定の彼女


「菜摘を連れていく気は 無いのよ
あなたは 仕事もあるし
友達だっているし
ましてや あんなに素敵な彼氏が いるなら
安心して 預けて 向こうへ 行けるわ」


って…。


「福井とか・・・
なんで一言も相談してくれないの?
あたしは 義理だから?」


怒ったが…。


ふと 冷静になると
相談が あったからといって
あたし 福井へ付いて行ってた?


あの父と また 毎日毎日顔を合わして
喧嘩するのに決まってる。


ここまで 拗れた父と娘の関係…。


いっそのこと
お互い顔を 合わせない方がいいかもね。


「例え 福井と東京と離れてても
親子なんだからね!
いつでも会いたいときには会えるし
電話だって…ねっ!」


「だよね!どうせ…」


母には言わないが
結局あたしは 最終的には
一人ぼっちなんだね。


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