期間限定の彼女
「あたしの勘です
この前も二人で会ってるのを
偶然見かけたんです
すごく仲良くて。。。
親の都合で別れなければいけないなんて
辛すぎます!」
「尚輝がまだ?詩織さんのことが?
そーかしら?」
「だと思います・・・
でも 何故 こんな小細工までして
親の言った縁談を断るのかが
あたしにはわかりません
それが ずっと疑問でした
詩織さんとのことは 反対だと言うことは
知ってましたけど」
「あの子はね 実は次男なのよ」
と 話し始めた。
松浦さんには
交通事故で この世を去ってしまった
二つ離れたお兄さんが居たそうだ。
小学校の時 松浦さんも一緒にいて
忘れ物をした松浦さんに代わって
お兄さんが
『オレは走った方が早いから
お前は待ってろ!』
と 言って家へと帰るところで
事故に合った。
だから 松浦さんは『自分のせいだ!』
悔んだそうだ。
結局は お兄さんも忘れ物をしてたから
松浦さんだけのせいじゃないのに・・・。