期間限定の彼女


早いもので明日で退職する日
自分の荷物は 毎日少しづつ
誰にも気づかれないように
自宅へ持ち帰ってた。


あたしが 会社を辞めることは
社長・会長・課長・真緒しかしらない。


『送別会をしようよ!』と 言われたけど
そんな あたしのために
みんなの忙しい時間を取っては
ダメだからと 断った。


でも・・・


最後に…もう一度
松浦さんと食事がしたい。


思い出が欲しい


贅沢なことだって
分かってるけど


今日くらいは 仕事の上司・部下としてでいいから
最後の夜を過ごしたいと思った。


あたしは 勇気を出して 誘ってみることにした。


頬をポンポンと叩き
頑張れ!と気合を入れて。。。



「松浦さん!
今日 食事に行きません?」


明るく元気よく 前のように言った。


なのに…。


「オレが?片岡と?
行く理由ないし…
一緒に食べるってどうなん?」


撃沈…


行く理由ない・・・
一緒に食べるってどうなん?


そうだね 確かにね。







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