期間限定の彼女
退職後 1ヶ月過ぎた
ある日のこと。
母が スーツケースを出して
なにやら 準備をしていた。
「あれ?旅行でも行くの?」
「明日 東京へ行かないといけなくなった」
って。
「東京?」
「お父さんが 昔世話になった人に
呼ばれてるんだ
家族3人で来てくれないか?って」
東京・・・
あたし まだ忘れてないから ダメだよ・・・。
あの地に着くと
思い出しちゃう。
「なんで3人なの?
何をするために 行くわけ?」
「わしも よくわからんが
話があるからって・・・」
「それって おかしくない?
昔 何か父さんが やらかしたとか…
あっ!!!まさか 借金してて
そのままにしてるとか?」
「それはないよ!安心しろ!
銀行にしか借金してなかったから…
とにかく 来てくれということだからさ」