期間限定の彼女


「ああ!あの子ね
あたし好きだったのよ
気さくで 心から素直な子だった
えっとぉ~ 菜摘ちゃんだったわね」


「また 何か訳があって
頼んだ子じゃないだろうな!」


「違うよ」


「違うならいいが
もう あんな風に親を
騙すようなことはするなよ!」


「わかってるよ
実は・・・」


と 菜摘のことを話すと
お袋は ほんとに菜摘ちゃんなの?
なんて喜んでた。


「親父 あの子は 親が会社を経営してたけど
倒産して 今は福井にいるんだ
借金はもう返したみたいだから関係ないけど
問題はほんとの親じゃないみたいなんだ
それでも オレは 菜摘以外の女とのことは
考えられないから…反対しないでほしい」


親父はしばらく考えていたようだ。



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