舞い降りた羽
その日以来、私はいつも彼といた。



彼は優しくて……。



彼が傍にいるだけで嬉しくて、楽しくて……。



私を暖めて、お母様が亡くなった時の悲しみを忘れさせてくれた。



――ある日、大雨の音に目が覚め身体を起こした。



それを聞くだけで、お母様のことを思い出してしまう。



彼の名前を呼ぶ。



でも、彼は見当たらない。



何処……。何処……。



どうしていないの?



――もう、一人にはしないと約束したのは……嘘だったの?
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