舞い降りた羽
何処からも太陽の光が差し込んでいて明るい店内。
眩しいけれど、何処も暖かさで包まれていて……。
今は夕方だからそこまで眩しくはないけれど、真っ赤な夕日の光がお店を照らしていてとても綺麗だった。
「僕はこのお店を開くとき、思ったんだ。
どんなお客さんでも、安らぎを感じられる、心地良いお店にしようってね。今みたいに、蝶凛ちゃんがカフェラテを飲んだら、店内に自然と笑顔が溢れるようにね。」
「素敵ですね。
……きっとそうなりますよ。
七原さんの入れてくれたカフェラテ、とても美味しかったです。」
店長の表情に、先程のような暗い雰囲気はなく、熱い思いが瞳を輝かせていた。
話をしていたからか、いつの間にかカップの中は空っぽだった。
店長が入れてくれた、甘いカフェラテが癒してくれた。
チャリン チャリン
お店のベルが鳴り響くと同時に、聞き慣れた声が耳に入った。
「蝶凛、お待たせ。」
「いらっしゃいませ。
――あれ? 以前、蝶凛ちゃんと来た子だね?」
店長、覚えてたんですね。
「はいっ。
蝶凛の親友の壱愿 侑子(イチハラ ユウコ)って言います。」
「僕は、七原 雅人(ナナハラ マサト)。よろしくね。」
「こ、こちらこそ!」
顔を真っ赤にさせながら言う侑子にクスっと微笑む店長。
侑子、店長のこと好きになったの?
それなら、それで2人を応援するつもりだけど。
「では、侑子が来たのでもう行きますね。七原さん。」
「蝶凛ちゃんも侑子ちゃんも、いつでも来てね。」
侑子は名残惜しい顔をしていたが、店長の声を聞いた途端に、パッと笑顔になり元気良く「はいっ!」と答えた。
お店から出ようと扉を開けた時、黒服の男の人と軽くぶつかってしまった。
「あっ、ごめんなさい。」
咄嗟に彼に謝る。
その時、確かに動作がゆっくりに見えた。
彼の首元からはみ出した、モルフォ蝶のネックレスが光に照らされていた。
眩しいけれど、何処も暖かさで包まれていて……。
今は夕方だからそこまで眩しくはないけれど、真っ赤な夕日の光がお店を照らしていてとても綺麗だった。
「僕はこのお店を開くとき、思ったんだ。
どんなお客さんでも、安らぎを感じられる、心地良いお店にしようってね。今みたいに、蝶凛ちゃんがカフェラテを飲んだら、店内に自然と笑顔が溢れるようにね。」
「素敵ですね。
……きっとそうなりますよ。
七原さんの入れてくれたカフェラテ、とても美味しかったです。」
店長の表情に、先程のような暗い雰囲気はなく、熱い思いが瞳を輝かせていた。
話をしていたからか、いつの間にかカップの中は空っぽだった。
店長が入れてくれた、甘いカフェラテが癒してくれた。
チャリン チャリン
お店のベルが鳴り響くと同時に、聞き慣れた声が耳に入った。
「蝶凛、お待たせ。」
「いらっしゃいませ。
――あれ? 以前、蝶凛ちゃんと来た子だね?」
店長、覚えてたんですね。
「はいっ。
蝶凛の親友の壱愿 侑子(イチハラ ユウコ)って言います。」
「僕は、七原 雅人(ナナハラ マサト)。よろしくね。」
「こ、こちらこそ!」
顔を真っ赤にさせながら言う侑子にクスっと微笑む店長。
侑子、店長のこと好きになったの?
それなら、それで2人を応援するつもりだけど。
「では、侑子が来たのでもう行きますね。七原さん。」
「蝶凛ちゃんも侑子ちゃんも、いつでも来てね。」
侑子は名残惜しい顔をしていたが、店長の声を聞いた途端に、パッと笑顔になり元気良く「はいっ!」と答えた。
お店から出ようと扉を開けた時、黒服の男の人と軽くぶつかってしまった。
「あっ、ごめんなさい。」
咄嗟に彼に謝る。
その時、確かに動作がゆっくりに見えた。
彼の首元からはみ出した、モルフォ蝶のネックレスが光に照らされていた。