同期が急に変わったら…。〜将生side〜
オフィスに戻り、
即、仕事を始める。
もう時間に全く余裕がない。
フル回転だ。
が、
なんとなくあいつらが気になる。
いずみと宮野だ。
俺達が会議室から戻ってきてから、
あいつら何やら話し込んでいる。
宮野は、笑いっぱなしだ。
つい、チラチラ見ていたら。
……おいっ。
またか。
また、手を握り合っている。
何やってんだ、あいつら。
すげームカつく。
さっさと手を離せ。
俺を妬かせんな。
ちょうどデスクの上にあった
宮野の報告書が目に入り
それを手にして。
『宮野〜。』
宮野を呼ぶと、
いずみも一緒に振り返った。
お前ら〜、覚えとけよ。
宮野は、
いずみに何かを言ってから
俺のデスクの前まで来た。
実は、宮野には特に用は無い。
この報告書も、まあ普通だ。
が、仕方ない。
宮野、お前、分かっててやってるよな?
このくらいの仕返しはするから。
『お前、この報告書、なんだ?
こんなんで、済まそうと思うな。
やり直してこい。』
まあ、こいつを育てるからには、
厳しくいくか。
イライラしていたら、
いずみがパソコン越しに
チラッと俺を見た。
直ぐに逸らされた視線は、
パソコンを見たまま
少し首を傾げている。
どーせ何か考えてんだろ?
仕事しろ。
『桐谷。』
『はい。』
今度は、いずみを呼んだ。