同期が急に変わったら…。〜将生side〜
散々、
騙しネタを話した恵梨香が、
また吹き出しそうにしながら、
いずみにイヤ〜な事を聞き出した。
『ねぇ、いずみ。
将生、急にあんたに
攻めて来たんじゃない?』
『まあね、急に変になった。』
『いずみっ。』
慌てていずみを止めた。
いずみもかっ!
なに真面目に答えてんだよ。
マジで勘弁してくれ。
『今日は俺の暴露大会か?』
『まあな、いいだろ?』
いいわけねーだろっ。
それから延々と
隆也夫婦のムカつく会話が続き、
いーかげん、呆れ果てていた。
俺達が、
友達から前に進めなかった、とか
俺が彼女よりいずみと居たかった、とか
いずみも密かに俺を思ってた、とか。
終いには、
結婚しちゃいなよ、
なんて言い出すし。
突っ込む言葉もない。
『お前らすげーな。
結婚式のスピーチも二人でやれよ。』
軽く言ったんだが、
いずみが異常に反応した。
『えっ?』
『なんだよ?』
『ううん。』
サラッと流せ。
話の流れで言ってみたんだ。
『まあ、お前らほど、
時間がかかるカップルも珍しいよ。』
『ほんと。
これから、たっぷり愛を育みなさい。』
『『…はい。』』
ここは、素直に返事をしておいた。
そうなんだ。
確かに時間をかけすぎて、
いずみを待たせすぎた。
いずみも30歳になりそうだ。
いずみ、ホントごめん。
マジで待たせたな。
でも、待たせた分、
絶対離さないし、
大事にしてやるから。