同期が急に変わったら…。〜将生side〜



『一回で運びきれないよ。』

『何回もすればいいだろ?』

『いいの?』

『当たり前だろ。』




土曜日、

午前中にいずみの荷物を移動中。




意外に多い。




家具や電化製品、大きな物は

また後日。




とりあえず、の物だけ先に

俺の車で運び込んだ。




俺の部屋に

いずみの私物が所々に置かれ

二人の生活が始まった事を実感する。





『クローゼット、半分使えよ。』

『将生の服はどうすんの?』

『着ない服は処分する。』

『えー、もったいないよ。』

『もう着ないスーツも結構ある。』

『なに?太ったの?』

『太ってねーよ。
流行りじゃなくなったヤツ。』

『そっか。
将生のスーツ、センスいいもんね。』

『そうか?』





クローゼットにいずみの服が並べられ

彩りがガラッと変わった。




いずみがこの部屋で暮らす。

いつも、ここに居てくれる。




これからは、

毎日いずみの居る部屋に帰って来れる。

会えなくて

切ない気持ちになる事もなくなる。




俺だけじゃなく、

いずみの心も満たしてやれたらいい。





ただ、気になる事がひとつ。




いずみの両親に挨拶をするべきだろう。

勝手に同棲した事も含めて

この先の事を…。




近いうちに行って来るか。




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