同期が急に変わったら…。〜将生side〜
まあ、
そんな風に言われたら気も楽だ。
俺は、
散らかっているマンションの
ドアを開けた。
『入れよ。』
『お邪魔しまーす。』
『どうぞ。』
俺の部屋に入ったいずみは、
特に何も言わず、
ソファーに座った。
ローテーブルには
新聞が数日分、積み上げてあり、
ダイニングテーブルには
仕事の資料が、広げてある。
なかなかの散らかり具合だ。
『悪いな。片付いてなくて。』
『全然。ほら、早く着替えてよ。』
いずみは、
俺に手の甲を向けて
シッシッっと急かす。
………。
わかったよ。
着替えるよ。
すぐに私服に着替えて準備を済ませ、
『おい、行くぞ。』
車のキーを持つと、
チャリッと音がした。
『やった!車?』
『当然。』
『ラッキー!』
いずみは、免許はあるが車がない。
それでも、運転はソコソコ上手い。
社用車をスイスイ走らせる。
かなりドライブが好きらしい。
どんなクネクネした山道でも、
絶対に酔わないと自慢する。
アホか。
軽くドライブがてら、
俺の車で
少し遠くのアウトレットへ向かった。