同期が急に変わったら…。〜将生side〜



『出張って、どこに行くんですか?』

『福岡。』

『えー、いいなあ。
私も行きたいですよ。』

『仕事で行っても楽しくねぇだろ。』

『でも、いいなあ。』

『仕事抜きで、連れてってやるよ。』

『ははは。それはどうも。』

『なんだよ、その棒読み。』





こいつ……。

適当に返事してるな。

マジで言ってんだけど。






このくらいじゃ足りない。

さっきの続きだな。






『で、俺が居なくて寂しいだろ?』

『えっ?』

『夜、電話しろよ?』

『何かの報告ですか?』






アホか。

仕事の電話だと思ってるな。





『報告?違うけど?』

『じゃあ、なんですか?』

『いずみの声が聞きたいから、』

『えっ?』

『電話しろよ?』

『何時にですか?』





やっと聞き入れてくれたようだ。

ほんとに手が掛かる。






なんとか、電話するように約束させ、

ふぅっ、と一息ついた瞬間。








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