同期が急に変わったら…。〜将生side〜
いい人か。
いい人というより……。
あいつにはどんな表現が相応しいだろう。
気分良く酔っているのも手伝って、
俺はテシさんにいずみの話をした。
『テシさん。
俺、好きな女がいるんですよ。』
『おっ。初めてだな、
お前がそんな事言うのは。』
『そうですか?まあ、そうですね。』
『ハハっ。彼女か?』
『いえ、まだ……。』
『まだか。あのな。
こいつだ、と思うヤツがいたら
絶対逃したらダメなんだよ。
そのうちに、とか考えてたら
誰かに取られて後悔するぞ。』
『はい、そうですね。』
『いつか、連れて来いよ、その子。』
『はい、
プライベートで連れて来ます。』
こいつだ…、か。
そうだな。
もう、逃す気はない。
俺の腹は決まってるから。
タクシーは、ホテルに到着し、
チェックインして部屋に入った。
俺は、風呂を済ませ、
パソコンを開き仕事をしていた。
いずみの電話を待ちながら。