同期が急に変わったら…。〜将生side〜
〜〜ピンポーン。
いずみの部屋の玄関のドアの前に立ち、
インターホンを押した。
ガチャ。
ドアが開いて、いずみの姿が見えた。
いずみと絡み合った視線。
『ただいま。』
『おかえり。疲れてるでしょ?』
数日見なかった、いずみの笑顔。
その笑顔と優しい声。
その瞬間、
愛しい思いがグッと込み上げてきた。
『いや。
いずみの顔見たら、
疲れもふっ飛んだよ。』
それだけ言ったら、
もう、自分を抑えられなかった。
靴を脱ぐ時間さえ待てずに、
目の前に居るいずみを
そのまま抱きしめた。
いずみの柔らかい感触。
髪の匂い。
身体がジーンと
微かに痺れるような感覚。
会いたかった。
『ちょっ、将生っ!』
『わりぃ。ちょっと充電させて。』
『充電って………。』
いずみは抵抗しなかった。
『いずみ。』
『うん。』
『ごめん、もう少しな。』
『……うん。』
ダメだ、離せない。
抱きしめる腕に力が入り、
思いっきりいずみを抱きしめる。
腕の中のいずみがたまらなく愛しい。
胸がどんどん熱くなり
抑えが効かない。
……マズイな。
ひとまず、やめるか。
『はあ。
充電完了。
まだ、60%ってとこだけどな。』
『あーそう。』
いずみは、
素っ気ない返事をして
そこにポツンと立っていた。