同期が急に変わったら…。〜将生side〜
朝、俺はいずみより先に目が覚めた。
夜中、何度か目が覚めて、
何度もいずみを抱きしめ直した。
そして、朝。
まだ俺は、いずみを抱きしめていた。
いずみの寝顔を見ながら、
昨日、寝際に話した会話を思い出す。
朝まで抱きしめたままでいるから、
と言う俺を、
いずみは、どうだか、と信じなかった。
朝まで、俺の腕の中にいたけど?
これくらい、余裕だ。
スヤスヤ眠るいずみを、
ぐいっと強く抱き寄せる。
いずみの瞼が動く。
『起きたか?』
『ん〜、おはよ。』
『おはよう。なあ、離してねぇだろ?』
『起きてからしたんでしょ?』
『さあな。』
夜中、何度も抱き寄せたんだ。
お前は知らないだろ?
ぐっすり寝てたもんな。
布団の中で
朝の会話をまったりと交わしながら、
いずみはスルッと俺の腕の中から
抜け出ようとする。
『まだダメ。』
いずみが逃げないように、
強く抱き寄せて、
いずみの額の髪にキスをした。
これでも、かなり我慢はしている。
髪にキスくらいは許せよ?
俺の理性は表彰されてもいいほどだろ?
結局、いずみは少し黙りこみ、
しばらくして、
『朝ごはん、食べてくよね?』
と、聞いてきた。
急に、色気のない話。
もう少し反応するかと思ったが。
そんないずみに
二度寝する?と言われて、
確かにもう少し寝れそうだった俺は、
ガッツリ二度寝した。
熟睡だったらしい。
二度寝の後に、いずみに起こされたが、
なかなか起き上がれなかった。