同期が急に変わったら…。〜将生side〜



俺は、ベッドの脇に座り、

眠さと戦っていた。




は〜眠い。




うっすらといずみの姿が目に映る。




『いずみぃ。ちょっと。』

『なに?』




俺に近寄ってきた

いずみの腕を掴んで引き寄せ

いずみを拘束した。




『いずみ、おはよ。』




いずみの腹に顔を埋めて

眠い意識を覚ましていた。





ごはんだ、とか、遅刻するよ、とか

急かしながらも

やめて、とは言わなかった。





少しは進歩したか?

それだけでも、良し、とするか。






『ああ、起きるよ。』





いずみを拘束していた腕を外してやった。






朝食を二人で食べて、

コーヒーを飲む。

いつもの濃いめのコーヒーだ。





いずみと朝食。




いずれ毎日こうして過ごす、と

今日も思う。





急いで出勤の支度を始め、

スーツに着替える。





広げたスーツケースをしまい、

部屋の隅に戻していると、




『将生、荷物置いてく?』




と、聞いてくる。




『今日もここ泊まる。
明日お前休みだろ?』




と、言ってみた。





呆れるか、怒るか、もしくは無視か。

と覚悟していたが、





まさかの……。



『ご飯は?』



………だった。





反応に困った。

全くの予想外の返事だ。




『あー、どーすっかな。』

『食べてくるの?』





また飯作ってくれるか?

かなり嬉しいが……。

今日は、残業間違いなしだ。





『いや、今日遅くなるから。
いずみ、先に食べとけよ。』

『うん。……。』





少しだけいずみが素直になった気がした。






今日もここに帰って来るよ。





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