不良執事と仮面オジョーサマ。

この調子だと朝食は抜きになりそうだ。


制服に着替え片桐に前髪をセットしてもらいに部屋へ戻る。


「お嬢様、朝食抜きじゃお体に悪いのでせめてこれをお飲みになってください」

「ありがとう」


片桐に手渡されたのはスムージーだった。時間がない朝いつも片桐が作ってくれる。


だけど今日のスムージーの色は一段と緑が濃い。

「しかも青臭い…」

「えぇ、今日はお嬢様のためを思ってアボカド、ほうれん草、アスパラ、きゅうりなどの青野菜‘のみ’を使用させていただきました」

‘のみ’を強調して言う片桐とスムージーからは、悪意をとても感じる。


片桐はきっと、適当に作ったな。不味いってわかって作ったんだな。