き み と

「同じ海でも、今まで先輩が描いていたのとは、色とか…視点とかが違ってる、かなあ…と……。」




自分で 絵を 見る。





私の こころの 中…………





この 絵 は 何?




ひとり


こどく


ひそう


どれも 私のイメージとは 違う



たのしい


うれしい


わらい


それも 違う





「絶対、変わったと思います。

でも――――。」





もしかして


と 思う 気持ち




これを 呼ぶ言葉を


私は 知っている。






「こっちの絵も、俺は好きです。」







“あんしん”……。



これは……こころの……あんしん。




その 海が 意味するもの


その 砂浜が 意味するもの





その 太陽が 意味 するもの






気づいて しまった






「先輩?どうしたんですか?」






自分の顔が 熱くなるのが わかる。




「………私…

道具洗って……くる…。」





すぐに 逃げ出した。






あれは



あの 絵 は





私の 中の







私の こころを 占める













『アオイ 君』
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