き み と
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『FROM:先輩

 ごめんなさい。
 今日は昼休み行けません。
 一緒に帰れません。
 多分、明日も明後日も
 これからも、ずっと。

 ごめんなさい。さようなら。』








4時間の授業中、

俺は光を放つ携帯を開き、
そのメールを見て





愕然と した。







何なんだ、これ。






変だ。先輩が変だ。





…先輩………先輩……?







汗が出る。



手が震える。







「潮?うーしーおっ?」





授業中だから、
亜美が小声で話しかける。






動揺を隠す様に
できるだけの平然を装う。






「ん?」



「今日みんなでカラオケ行かない?」





「あ、帰りはちょっと―――」



「……柊先輩?」





「う…うん。」






「嘘。」





意表をつかれた。





亜美の顔が急に真面目になる。
















「あの人、潮と別れるって言った。」

















「……は?」









「本当に。…先輩、潮の名前も知らなかった。」













先輩が 俺と 別れるって…?
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