幸せの神様。
『タカじぃにも捨てられると思ってた。しばらくしてあの人の話が終わると、タカじぃは“じゃ、帰るか”って私の手を引いたの。あの人もびっくりした表情だったけれど、私の方が多分変な顔をしていたと思う』



「タカじぃさんは、君を最初から引き取る気だったんじゃない?」



『うん…そうだったみたい。私の親を見てみたかっただけだったんだって、子を捨てるような親だからロクな人間じゃないだろって笑ってた。養子にする手続きの為もあるけど、私その日の帰り道初めて泣いた』




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