幸せの神様。
「今日は、ありがとうございました。」



「ルイの事は諦めるんね」



「いえ、探します…って言ったって途方もないですけど。でも、探します。」




「そうかい。」



「おじゃましました」



ガラガラ…ピシャン。


古い扉は、ゆっくりと閉まった



「探します…ね…ルイが言うてた事が本当なら、探す暇もなく…また、会ってしまうんやろうね…」



薄暗くなった外の景色は、いつもと少し違う



「ルイは、ヒルネを凪に渡してって言うたなぁ…凪は私を見てない…でも、悲しいわけじゃないと。言った言葉がよく理解出来なかったよ、ルイ。年寄りは…独り言が多かね…」



そう呟いて、奥の部屋へ入って行った



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