幸せの神様。
「着いたよー!!」



船首から俺と倖に叫ぶ燿



くそぅ…イキイキしやがって



燿の身勝手さは今に始まった事じゃない。



でも、倖は高校からの付き合い



見た目女の子みたいな燿が、こんなに活発でアウトドアな奴だとは思っていなかっただろうと少し不憫になった。



倖はどうみてもアウトドア好きには見えなかったから。



「ばぁちゃんち、連絡してあんのか?」



「えっとね、………前来た時、こんな港だったかなぁ…あっ、間違えた!!一つ前で降りちゃった」



と舌を出す燿、日差しがこれでもかと照りつける中、もうツッコミをいれる元気はない。




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