幸せの神様。
いつの間にか小高い山の上まで来ていて



いつもは原っぱのそこは真っ白だった



ルイの姿が見えなくて



何だか胸騒ぎが収まらない



「ルイ…」



小さく呼ぶ



何だか大きな声が出なくて



腹に力が入んない



一瞬にして視界が真っ暗くなった



「だーれーだ」



声だけで分かるのに



一生懸命背伸びしてるってバレバレで



少し目を離しただけで不安になって



不安から解放されるルイの声を聞けて



「…誰だろ」



涙が出てきて



声が震えた



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