幸せの神様。
ぎゅっと抱き締めてくる腕が…細くて…



いつからだろう



気付かなかったのかよ俺



夏はあんなに健康そうだった腕や足が、こんなに細くなってきてたのに



何で気付かなかったんだよ…



バカじゃねーのか



悔しくて唇を噛みながら、絶対に落とさないようにゆっくりと歩く



このままずっと俺の背中に居て欲しい



どこにも行かないで欲しい



こんな事言えないけど



「ルイ、愛してるよ」



階段を踏み締めながら呟いた



後ろからコツンと軽く頭突き



“私も”



そう言われた気がした



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