幸せの神様。
登っていると、コンクリートの道が無くなって獣道とまで言わないけれど、足場が悪くなった



半分辺りからおんぶしていた



重いなんて思わないけど、落とさないように腕に力を込めた



「凪、大丈夫?」



「ん。大丈夫、しっかり捕まってろよ?」



木々に月が隠れてしまう所以外はすんなり歩けた



ふと前を見ると、周りより明るい場所



キレイに月光がさしていた



「そこ、頂上の場所よりも好きな場所なんよ」



その場所に立って上を見上げると、まるで型抜きされたみたいに木も葉もなくて…月がその輪の中に居た



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