幸せの神様。
「産みたいと…」



そう言った声は驚く程穏やかなトーンだった



「アイツ…知ってるの?」



アイツ=俺



速攻分かった



「言ってない」



「どうして?」



「優しい…からね、産んでいいよってもおろせっても言えなくて、苦しむ事になる。ただでさえ私が病気で心配をかけてるのに、これ以上負担になりたくない…言わなくていいなんて思ってないけど、どうしても言い出せない。って颯には難しいよね」



「子ども扱いすんなッ!!要するにアイツが情けないんだよ!!」



「そんな事なかもん。」



子ども相手にいじけたように反論する声が聞こえた



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