幸せの神様。
後ろを向けない



にゃー



ちょっと黙ってろよ



にゃー



頼むから…



にゃー



あーもう…



チリン…



俺の足から消えた猫は、砂の上で伸びをする



頼むから、後ろの女とどっかに行ってくれ



猫に念じる俺



にゃー



鳴きながら、馬鹿にしたように顔を舐めている



猫なんかに頼むなよ



そう言われた気がした。



「ヒルネが人に懐くなんて、明日は雨かな?」



止めてくれ



来ないで…



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