幸せの神様。
頂上へ着くと一足先に着いていたヒルネが、岩の上で顔を舐めていた



「パパ、ここ…ママと来たの?」



「そうだよ、どうして?」



「そこの桜に、ママが見えた」



「え?」



見ても俺には見えなくて、桜の木に近付くと…一つだけ咲いた桜の花



時期外れに咲いてしまった桜の花…



「ママがプレゼントだって」



「ママが…そう言ってるの?」



「ううん、もう見えてないし何も言わなかったけど、その花指差してニッコリ笑ったの」



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