幸せの神様。
「…愛美は、なんが良くて結婚したとやろ…」



俺から離れながら海に近付いて、ポツリとこぼした



「燿が、嫌い?」



「すごく。」



本当に嫌われてるんだな



「それは、男だから?」



「男だけん、愛美を奪ったけん、…頼りなさそうだけん』



あ。



そうか…



「確かに、頼りないけどね…人の気持ちに鈍感だし、なよなよしてる」



「…」



「でも、自分が大切にしてる奴は、とことん大事にする男だよ」



振り返って、唇をぎゅっと噛み締めて俺を見つめた



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