幸せの神様。
「愛美は、本当に幸せになれる?」



泣きそうな顔をして俺に聞くから



「大丈夫だよ」



そう言うしかなかった



“大丈夫”



なんて無責任な事、言われる事も言う事も嫌いな俺が、彼女が泣き出すのが怖くて、思わず言った



「…なら信じてみよっかな、泣かせでもしたら殺すけど。」



無表情で言った横顔に月明かりが眩しくて、怖い位綺麗だった



いや、殺す発言は怖かったけれど。




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