幸せの神様。
「あ、ありがとう」



「どーいたしまして」



何で?



何でこんなに優しいんだ?



もしかして、記憶があるのか?



まさか…



そんな事…



「顔色悪かよ」



顔色が悪いのは、きっと風邪を引いたからでもなく



熱が上がっていってるからでもなく



記憶があるかもしれないという思いが、俺をどうしようもなく不安定にさせるから



「ねぇ、大丈夫と?」



「うん…」



いや、大丈夫じゃない。



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