ハグレモノ
食卓には親父と母さんが既に座って待っていた。

「いただきます」

「いただきます」

母さんに続くように親父が挨拶をした。

俺もそれに続いた。

「いただきます」

目玉焼きにウインナー、味噌汁、漬物。

可もなく不可もない至って普通の朝飯。

ただ黙々と食べた。

すると親父が口を開く。

「たかし、最近成績が落ちてきているんではないか?」

「?」

俺にはこの言葉の意味がよく分からなかった。

「順位は一位のままだけど?」

「順位の話ではない。成績だ。この間の模試では前回よりも15点ほど下がったらしいじゃないか」

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