お前は独りなんかじゃない。
独り




ーーー私が中学生になったばかりの頃。


勉強をしても成果の出ない私は
テストで当たり前の様に0点を取っては
姉や妹と比べられ、私は怒られていた。

“馬鹿” “役立たず” “消えろ” “出ていけ”
父の言葉でどれだけ傷ついていたか。


父を恐れている姉や妹、母までもが
私をかばってなどくれなかった。

殴られても、蹴られても、血が出ても、
私は誰にも助けてもらえなかった。


学校では明るくてお喋りな私は
友達が多いい方だった。

だけどそれは“上辺だけの友達”であり
本当に信頼できる友達などいなかった。



ある夜寝る前にぼんやりと考えていた。

昨日と今日なにも変わらない。
そして今日と明日もきっと変わらない。

そう考えていると涙が溢れてきた。


布団にくるまり、声を押し殺し泣いた。


なんのために生きているの?
なんのために生まれてきたの?

誰か助けてほしい。
誰か私を本気で必要としてほしい。


泣きたい。
分かってもらいたい。慰めてもらいた。


ーーーでも誰に?


そっか...私は “ 独り ” なんだ。



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