*短編集*
次の時間は、体育。
私の大嫌いな時間だ。
しかも、今日は50m走。。。
運動神経の悪い私にとって50m走は、
天敵なのだ。
「おい、チビ!(笑)
頑張れよ!(笑) 」
チビって言われた事には、腹が立ったけど、
それ以上に応援してくれた事が嬉しかった。
「うん、ありがと。」
あいつも応援するんだ…。
“よーいっ
スタートっ”
勢いよくスタートをきった。
勇太が応援してくれたせいか、
早く走れてる気がする…!!
「もうすぐだ…!!」
しかし………
そう喜んでいるのも、つかの間。
気付いたら、目の前には地面があって。
足に激痛が走った。
「うぅ(泣)…ふぇ…(泣)…ウワーン!!(泣)」
痛すぎて、涙が目からどんどん出てくる。
「俺が保健室、連れていきます!」
勇太は、私をお姫様抱っこして
保健室まで運んでくれた。
その時の勇太の顔は、珍しく真剣で
とても、カッコよく見えた。