幸せの天秤
部長は仕事に対して、厳しい人だ。
情けで参加させたりはしない。
部長なりにあたしのこと、仕事のパートナーとして
認めてくれているということだ。
「不満とかじゃ。ただ、入社したばかりの彼女が
会議にまで参加しているのは、他の社員に取ってもおかしなことかと」
何も知らない彼女の意見は最もなことだ。
今日入社したばかりのあたしが他の社員を差し押さえて
ここにいるんだから、、、。
「俺は君たちにみたいに私情を持ち込んでるつもりは無いつもりだが。
片瀬さんはこいつらに良い意見をくれると思って呼んだんだ」
「でも、、、」
「すいませんでした。彼女には後から言って置きますので、進めましょう」
彼が彼女の言葉を遮り、会議を進めようとしている。
はたから見れば、上司として彼女のことをかばったんだ。
そんな彼の様子に胸がズキッと痛む。
「で、片瀬さんは俺らのを見て、どう思ったんですか」
彼から聞かれて、書類に目を通す。
「正直、つまらないです」
その言葉に桐谷さんと彼が、あたしを見る。
部長は、場違いに笑い出す。
「やっぱり、片瀬さんもそう思ったか」
「部長も同じ意見ってことですか」
桐谷さんが部長に訊ねる。
「あぁ。最近のお前らの作品は全部つまらねぇ。
桐谷はお手本そのものだし、青山は依頼者の言葉通りだし。
お前らのレベルのデザインだったら、建築家目指してる学生でも作れる」
部長の言葉に笑ってしまった。
「片瀬さん笑うのはどうかと」
桐谷班の人から注意を受ける。
「すいません」と、謝罪を口にする。
部長の言葉は、昔あたしがマリアに言われたことがある。
情けで参加させたりはしない。
部長なりにあたしのこと、仕事のパートナーとして
認めてくれているということだ。
「不満とかじゃ。ただ、入社したばかりの彼女が
会議にまで参加しているのは、他の社員に取ってもおかしなことかと」
何も知らない彼女の意見は最もなことだ。
今日入社したばかりのあたしが他の社員を差し押さえて
ここにいるんだから、、、。
「俺は君たちにみたいに私情を持ち込んでるつもりは無いつもりだが。
片瀬さんはこいつらに良い意見をくれると思って呼んだんだ」
「でも、、、」
「すいませんでした。彼女には後から言って置きますので、進めましょう」
彼が彼女の言葉を遮り、会議を進めようとしている。
はたから見れば、上司として彼女のことをかばったんだ。
そんな彼の様子に胸がズキッと痛む。
「で、片瀬さんは俺らのを見て、どう思ったんですか」
彼から聞かれて、書類に目を通す。
「正直、つまらないです」
その言葉に桐谷さんと彼が、あたしを見る。
部長は、場違いに笑い出す。
「やっぱり、片瀬さんもそう思ったか」
「部長も同じ意見ってことですか」
桐谷さんが部長に訊ねる。
「あぁ。最近のお前らの作品は全部つまらねぇ。
桐谷はお手本そのものだし、青山は依頼者の言葉通りだし。
お前らのレベルのデザインだったら、建築家目指してる学生でも作れる」
部長の言葉に笑ってしまった。
「片瀬さん笑うのはどうかと」
桐谷班の人から注意を受ける。
「すいません」と、謝罪を口にする。
部長の言葉は、昔あたしがマリアに言われたことがある。