幸せの天秤
ありがとうございます、、、ってこれはあなたの作品じゃない。


「マリアさんから見ても、良い作品だって思いますか?」

あおが聞く。


「えぇ。ぜひ、行ってみたいわ」(英語)


「俺もこの作品なら、グランプリ取れる自信あったしな」

「俺らもです。デザインは酒井さんがほとんど1人で書いたんですよ」


だから、これは、、、、、あたしの作品。

彼女の作品なんかじゃない。


「この作品のコンセプトは」(英語)

「え~、、、、、、と」


マリアの質問に酒井さんは中々答えられずにいる。

答えられるわけがない。

だって、この作品はあたしが作ったものなんだから。


「、、、、答えられるわけないよね?」


あたしの言葉に都合の悪そう顔をする。


みんな、あたしの言葉の意味がわからないようだ。


「コ、コンセプトは、、、」


酒井さんは誤魔化そうと必死だ。


人の作品を盗んで置いて、勝手にコンセプトなんか言われたくなんかない。


こんなに頭にきたのは初めてで、自分の感情を押し殺すなんて出来なくなっていた。


気が付いたら、彼女のことを殴っていた。

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