幸せの天秤
「レンリ?!」(英語)

あたしが彼女を殴ったことで、マリアが驚く。


周りはあたしたちの様子を見てくる。

「レンリ、お前変だぞ?」


東条さんの言う。

あたしは何も変じゃない。

人の作品を盗む彼女の方がどうかしてる。


彼女は泣き出す。

泣きたいのはこっちの方だ、、、でも、あたしは絶対に泣かない。

「レンリ、、、、酒井さんに謝れよ」

あおの言葉に胸が痛む。

あたしが彼女から謝られることがあっても、
あたしが彼女に謝る理由なんて何一つない。


「青山の言うとうりだ。レンリ、謝れ」


東条さんにまで、そんなことを言われる。








__ガチャ__

部署のドアが開く。


「祐太」

東条さんの言葉に振り向くと息を切らした祐太くんがそこに居た。


泣かないと決めたのに涙線が緩みそうになる。


[大丈夫?]


みんながあたしが悪いという中で、祐太くんはあたしのことを心配する。

[どうして?]

[クライアントからキャンセルのFAXが来て。問い合わせみたら、盗作だって]


祐太くんはあたしの方に来て、パソコンに目をやる。


< 119 / 249 >

この作品をシェア

pagetop