幸せの天秤
「わかったか、お前らは頭が固すぎる。それを見てどう思った、青山」
「完成した所を見てみたいと」
「桐谷は」
「行ってみたいと」
東条部長は感想を聞く。
「デザインなんだ、有りか無しじゃない。
こんな場所があったらと考えなければ、一向にお前らの個性が出てこない。
この案件は片瀬さんにやって貰う。文句はないな」
「わかりました」
東条部長の意見に2人の了承した。
「あたしがやるんですか」
2人の案は棄却され、
今さっき書いた下書きのデザインになったことに戸惑う。
「俺らのより、片瀬のデザインの方が依頼者も納得すると思うし」
彼がそう言う。
彼から「片瀬」と呼ばれたのは始めてで、
あたし達はもうあの頃とは違うんだと実感した。
「わかりました」
会議が終わり、自分のデスクでさっき決まったデザインをパソコンで作る。
明日の午後には、依頼者との打合せもある。
その時に使う書類も揃えなければ。
そんなことをしているとあっという間に定時になった。
定時10分前に先ほど作った、書類達を部長に渡し、OKを貰った。
だけど、定時を過ぎたというのに誰1人帰らない。
さすがに新人のあたしが先に帰るのは気が引ける。
「片瀬さん、自分の仕事終わったなら帰っていいぞ。
ここのメンツは自分の仕事終わるまで帰らないから」
部長にそう言われ、「お先します」と、一言いい会社を出た。
「完成した所を見てみたいと」
「桐谷は」
「行ってみたいと」
東条部長は感想を聞く。
「デザインなんだ、有りか無しじゃない。
こんな場所があったらと考えなければ、一向にお前らの個性が出てこない。
この案件は片瀬さんにやって貰う。文句はないな」
「わかりました」
東条部長の意見に2人の了承した。
「あたしがやるんですか」
2人の案は棄却され、
今さっき書いた下書きのデザインになったことに戸惑う。
「俺らのより、片瀬のデザインの方が依頼者も納得すると思うし」
彼がそう言う。
彼から「片瀬」と呼ばれたのは始めてで、
あたし達はもうあの頃とは違うんだと実感した。
「わかりました」
会議が終わり、自分のデスクでさっき決まったデザインをパソコンで作る。
明日の午後には、依頼者との打合せもある。
その時に使う書類も揃えなければ。
そんなことをしているとあっという間に定時になった。
定時10分前に先ほど作った、書類達を部長に渡し、OKを貰った。
だけど、定時を過ぎたというのに誰1人帰らない。
さすがに新人のあたしが先に帰るのは気が引ける。
「片瀬さん、自分の仕事終わったなら帰っていいぞ。
ここのメンツは自分の仕事終わるまで帰らないから」
部長にそう言われ、「お先します」と、一言いい会社を出た。