幸せの天秤
「東条さんが謝ることじゃないですから。
それに決めたのはあたしだから」(英語)

そう、決めたのはいつだって自分だ。

もう、どうでもいい、、、。

誰かのせいにしても、何も変わらない。

もう、後悔するのにも疲れた。

「レンリ、、、。もう一度、一緒にデザイン書こう」(英語)

マリアはまだ、そんなことを言っている。

「もう、書かないって。それにもう、書きたくないの」(英語)

書きたくない、、、。

また、書いてあんな風に避難なんかされたくない。

好きで、ただがむしゃらに書いてあの頃に
戻りたくても、もう、、、戻れない。

悩んだりする、苦しんだりするよりも
諦めた方がずっと楽に生きれる。


「レンリ、何もかも諦めんな」(英語)

東条さんは頭をぐしゃぐしゃとする。

「人って、もう、もうって言ってるうちは
諦めきれてねぇんだよ。だから、無理矢利
自分の気持ち押し殺すな」(英語)


「、、、、、、好きだけじゃ書けないって
わかってるのも2人でしょ?」(英語)

あの時のことで潰れるんだから、それまでの人間だってことだ。

「あぁ。でも、才能を伸ばすのだって俺らの仕事だ」(英語)

「今のあたしの仕事は、、、、、、、
女として、自分を殺すことよ」(英語)


「、、、、、、レンリ」(英語)


マリアの震える声が聞こえる。


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