幸せの天秤
とりあえず土、ドアの前から退いて貰えないだろうか。

ここに居るということは、ここの住人なんだろうか。

大家さんに相談した方がいいだとうか。


「はぁ~~~。どうしたものか」


あたしのアルコールの入った頭じゃ、良い方法が思いつかない。


「ねぇ、立てる?」

「えぇ~~~」

なんて子供みたいな駄々をこねていたが、あたしに捕まりやっと立ち上がる。

あたしは自分の部屋の鍵を開けて、彼を部屋に入れる。


自分の部屋の前に彼がいたら、他の住人にあたしまで変に思われてしまう。


とりあえず部屋に入れ、リビングのソファに座らせる。

座らせたは良いが、この後どうしたものか。

さすがに勝手に人のものを見るのは気が引ける。


彼はあたしのことなんかお構いなしにネクタイを緩め、ソファに寝転ぶ。


あたしは寝室に行き、ドレスを脱ぎ、ラフな服装に着替える。

リビングに戻った頃には規則正しい寝息が聞こえる。


どうやら寝てしまったようだ。

あたしは、寝室から毛布を持って来て彼にかける。


寝てしまったものは仕方がない。

とりあえず、あたしも寝よう。

後のことは、朝起きてから考えよう、、、。


あたしはシャワーを軽く浴び、そのままベットに潜り込んだ。



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