幸せの天秤
「ここ何処?」


リビングから大きな声がして目が覚める。

時計に目をやると、7時過ぎ。


あたしはもう一度寝ようと思い、布団に潜り込む。


「あ!」

あたしは彼の存在を思い出し、リビングに向う。

リビングに行くと、ソファから起き上がり部屋をキョロキョロと見渡す彼。



「そんなに珍しい?」

あたしの部屋はいたって普通だ。


「あの、俺なんでここに?」

彼はあたしを見て、また驚く。

きっと昨日のことを覚えていないのだろう。


「あなた、人の部屋の前で酔いつぶれてたから。
何聞いても会話にならなかったから、とりあえず部屋に運んだの」

あたしは昨日のことを、話す。

彼は思い出してるようだったが、記憶がないらしい。

「あなた、スーツ着てるってことは、サラリーマン?
もう7時過ぎてるけど大丈夫なの?」

「え?ヤバッ。あの、いろいろ迷惑かけてすいませんでした」

彼は礼儀正しくあたしに頭を下げて、慌てて部屋を出で行く。

本当に騒がしい人だった。


彼が部屋から出て行き、静かになった。

あたしは寝室に戻り、また眠りに付いた。

今日は誰からも連絡が来てないので、ゆっくり出来る。

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