幸せの天秤
辞めたところで、あたしは毎日何をして過ごせば良いかわからない。

お金ならこの4年で当分の間は食いしのいでいけるだけの額はある。

やりたいこともなければ、やれることもない。

この4年あたしは何をしていたのだろう。

振り返らないって決めたのに、あたしはまた後悔ばかりしてる。


もし戻れるなら、、、、。

なんて思っても、何処まで戻れば良いのかすらわからなくなっていた。



「すげぇ、不のオーラ出てる」

お風呂から上がったのか、髪が濡れている。

「マイナスイオンよ」


卓真はあたしが寝ていたベットに寝転ぶ。

キングベットに2人で寝転んでも余裕がある。

「なんだよ、マイナスイオンって」

「環境に優しいでしょ?」

「お前、意味わかんね~」

ケラケラと笑う。


「このまま、朝なんて来なきゃ良いのにね」

「無理だろ」

「わかってるよ、そんなこと。ただ、思っただけ」

「そんなに俺と一緒に居たいのかよ」

「あ~。卓真はあたしと結婚してくれないからね」

「またその話かよ。いいから寝ろ」


卓真に寄って、そこで会話を終わらされた。

また、朝がくる、、、。

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