幸せの天秤
「、、、レンリ」(英語)

そう言って、あたしの好きな笑顔でマリアは迎えてくれる。


「マリア」(英語)

今のあたしは凄い不細工な顔をしているだろう。

化粧だって崩れてる。

でも、そんなのどうだっていい、、、。

あたしはマリアの抱きつく。

マリアはそんなあたしを優しく、包み込んでくれる。


「レンリ、、、お帰り」(英語)

そんな言葉をあたしに言ってくれるのは、マリアだけだ。

あたしは、また周りが見えなくなってしまっていた。

いつだって、あたしの傍にはこんなに優しい人が居たのに、、、。



それから、部屋の中に入り、この4年を埋めるかのように話し合う。

この4年で、マリアと東条さんの関係も変わったようだ。


「やっと、付き合うことになったんだ。マリア達」(英語)

「レンリ、気付いてたの?」(英語)

「アメリカにいた頃から薄々は。東条さんもマリアに気遣ってたし」(英語)

「いつ?」(英語)

いつって言われても、、、。

あたしが東条さんと知り合った頃には、東条さんがマリアのことが好きだってのは
一緒に働いてたみんな気付いてたと思う。

気付いていなかったのは、マリアだけじゃないだろうか。

まぁ、その頃マリアにも大切な人が居たから
マリアはその人しか見えていなかったんじゃないだろうか。


だから、マリアの婚約者が死んで落ち込んでるマリアを見ていた東条さんは
マリアにどう接して良いのかわからなくなっていた。

それでも、仕事が2人を引き合わせてくれたんだ。

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