幸せの天秤
大変だった?、、、そんなあなたに何一つも関係のないことだ。

なんで今更、あたしのことを探すの?


この人たちが何をしたいのか、わかりたいとも思わない。

それより、この場から居なくなりたい。



「彼女、驚いてるよ。会長」

「2人のときは会長と呼ばなくて良い。それに彼女じゃないだろう。お前の妹だ」

これは世間一般に言ったら、家族の再会とでも言うのだろうか。


「あの、案件のことなんですけど、、、」

「あぁ。そのことなら、君を見つける口実だから」


あたしを見つけて、どうしたいのだろう。


「なら、あたしがここにいる意味はありませんから」


あたしは席を立つ。


「君さ、バカなの」

初対面の人に、何故そんなことを言われなきゃいけないのかわからない。


「春樹、レンリに謝りなさい。レンリもそう言わずに、座りなさい」

彼は舌打ちをする。


「あたし、あなたたちと話すことなんてありませんから」

「座れといってるんだ」


怒鳴られ、あたしは仕方なく座る。


「春樹にもちゃんと話してなかったが、お前らは兄弟だ」

「そんなこと、知ってるよ。彼女が親父の不倫の女の子供だろ」

「お前もだ」


こんな話をするなら2人でしてよ。

あたしには何も関係のない話だ。

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